鳶職の1つである足場職人。タオルを頭に巻き、危険を顧みず高いところを飛び回る姿は格好いいですよね。
そんな町中でよく見かける足場職人ですが、具体的にどんな仕事をしているのでしょうか。
作業全体に影響する重要な仕事!足場職人の仕事内容とは?
足場職人の仕事は名前の通り足場を組み立てるということが主な仕事ですが、もちろん組み立てるだけではありません。
足場職人達は足場を組み立てる材料を自分たちで現場まで運びます。
材料の置き場に集合し、その日の作業に必要な材料を車へ積み込み、現場へ出発です。
現場へ到着すると材料を車から下ろして組み立ての作業を開始します。
そして足場職人は、組み立てた足場を片付ける解体の作業もします。
また、足場職人の現場の多くは住宅街です。そのため、解体を終えた後は必ず現場の掃除など行います。
このような足場の組み立てから解体までの全ての作業が、足場職人の仕事です。
足場職人に求められる能力とは?
まず1番に求められる能力が「体力と集中力」です。
仕事内容を見ても分かるとおり、ほとんどが肉体労働となります。
重い材料を運び、組み立て、足場の上を動き回る。これを毎日のように行いますので、アスリート並みの体力が必要です。
また高所での重いものを扱った作業が多くなるので、一瞬の気の緩みが命に関わることもあります。
仕事中は常に集中力を持続させておかなければなりません。
また、体力と同じくらい重要になるのが「コミュニケーション能力」。
足場の組み立てを1人で行うことはできません。
常に仕事仲間の存在を意識し、協力する必要があります。また足場職人の現場では、些細なミスが命取りとなります。
分からないことがあったらすぐに声を上げ、先輩に質問をしたり、現場の作業員全員の注意を引く発言力も必要になります。
さらに言えば「繊細さ」も足場職人に欠かせない能力の1つです。
鳶職という職業をよく知らない人からすると足場職人という職業は荒々しかったり、大雑把というようなイメージがあります。
しかし足場職人は荒々しく大雑把な人間にはとてもできない仕事です。
というのも、前述したとおり足場職人の作業場所は主に住宅街です。
洗濯物が干してあったり、植木鉢が置いてある一般の人の生活空間に足場を組み立てることは日常茶飯事です。
お客様の家の壁に傷をつけてしまったり、植木鉢を倒したりしてしまったら大変です。
臆病なくらいの慎重さが足場職人には必要となります。
足場職人になるのに資格は必要?
専門的な知識とスキルが必要となる足場職人ですが、多くの場合採用時に資格を持っている必要はありません。
ただし、採用後に何らかの資格の取得を求められることはあります。
普通自動車免許/中型自動車免許
足場を組み立てる現場は常に変わり、幅広い範囲に資材を運ぶ必要があります。
そのため最低でも普通自動車免許は持っておきたいですね。
また普通免許では運転できない車両を運転することも頻繁にあるため、中型自動車免許を持っているとより良いかもしれません。
玉掛け・フォークリフトなどの資格
足場組み立ての現場では人力では持ち上げられない資材を運ぶためにクレーンを使用することがあります。
その際、クレーンなどに資材を掛け外しする作業を玉掛けといいます。
この玉掛けには特別な知識とスキルが必要とされるため、資格を取得する必要があります。
足場の組立等作業主任者
国家資格の1つで、足場などの組み立ての現場において安全管理を行います。
3年の実務経験が必要となります。