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ー足場工事で使われる部材とは?名前と役割を紹介ー

足場は建築現場で職人の安全を守り、作業の効率を上げるために欠かせないものです。足場にはさまざまな部材があり、適切に組み合わせていくことで高所での作業も可能にしています。

 

部材の点検も、足場を組み立てるとび職人の大切な作業の一つであり、劣化した部品があれば交換・補充するなど迅速な対応が重要です。

 

この記事では、足場を組み立てる際に必要な部材について、名前や役割を詳しくご紹介します。

 

足場工事について理解を深めたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

足場の役割とは

足場があることで、建設現場において高所でも地面が水平に保たれ、歩きやすくなります。また、重く長い鉄骨を運ぶ作業もしやすくなるのが特徴です。

 

足場は軽量でありながら強度に優れており、安全面でも大きな役割を果たします。

 

 

足場組み立てに使われる部材10選

さまざまな部材を適切に組み合わせることで、安全な足場が構成されます。以下では、各部材の名前と役割詳しくをご紹介します。

 

1.支柱

支柱は、部材同士を結合するための留め具の一つで、こぶのようなものが等間隔で付いている鋼管です。支柱と水平材や斜材の緊結部をくさびで結合することで、足場を組み立てられます。支柱はいわば、足場の『軸』となる部分です。

 

支柱にはさまざまな種類があり、2階建て住宅から住宅からタワーマンションの高さの建物まで、組み合わせ方によって柔軟に対応できます。

 

 

2.ブレス(筋交い)

ブレス(筋交い)とは、支柱と支柱に対して斜めに取り付けることによって強度を増すための斜材です。強風や地震、重機による揺れを防ぎ、足場の耐震性を高める重要な部品です。

 

ブレスが設置されることにより、職人が安全に作業を行えます。

 

 

3.アンチ(踏板)

アンチは、業界では踏板とも呼ばれる作業床で、「アンチスリップメタル」という製品名が由来です。足場内のあらゆる床にアンチを敷くことで、職人たちは安全に移動できます。

 

一般的には網状で、下を見通せるようになっています。長さや幅もさまざまで、組み合わせ次第でさまざまな建物に対応可能です。

 

 

4.方杖

方杖は、垂直材と水平材が作る角の部分を固めるために、斜めに取り付ける「斜材」です。設置後のイメージとしては、「A」のカタチになります。柱と敷桁、柱と胴差などの接合部分が地震などで変形するのを防ぎます。

 

 

5.ブラケット

ブラケットは踏板を支える部品で、狭い場所での作業に最適です。足場の組み立てをコンパクトにする必要がある場所で活躍します。

 

建地にブラケットを取り付け、その上に踏板を敷くことで、「一側足場」の設置が可能になります。

 

 

6.ジャッキ

ジャッキは足場の最下部や屋根上、壁用に使用され、高さを調節する部品です。仮設足場のバランスを保つために必要な、縁の下の力持ち的存在といえます。

 

 

7.手摺

手摺は、職人や道具の落下防止のために支柱へ取り付ける鋼管です。手摺としての役割だけでなく、体が足場の外に投げ出されないようにするガード板の役割も果たします。

 

 

8.敷盤

敷盤は支柱を立てる際の土台となり、地盤沈下を防ぐ役割を担います。

 

 

9.梁枠

梁枠は、足場に3m以上の開口部を設けるときに使用される部材です。トラックや備品の出入りの際、高さの目安になる部品でもあります。

 

 

10.階段

階段は、職人たちが資材を持って昇り降りするために設置されます。

 

 

まとめ

今回は、足場に使われる部材それぞれの名称や役割についてご紹介しました。どれか一つでも欠けてしまっては、安全に作業を行えない大切なものばかりです。

 

また、建設現場で効率よく作業を進めるためには、足場が必要であることも理解できたのではないでしょうか。足場を組み立てるとび職だけでなく、現場で働く方すべての方が足場の重要性を知ったうえで、安全に作業にあたってください。